「バジルソース」と「ジェノベーゼソース」の違いとは?材料・味・使い方を比較してみた
鮮やかな緑色と爽やかな香りが特徴の「バジルソース」と「ジェノベーゼソース」は、パスタやピザなどの料理に活用されることが多いですが、「どっちも同じ緑のソースじゃないの?」と感じたことはございませんか?
バジルソースは、その名前の通りで「バジルを使ったソースを幅広く指す言葉」です。
一方、ジェノベーゼソースは一般的にバジルにオリーブオイル、チーズ、松の実、ニンニクなどを加えて作るイタリアの「ペスト・ジェノベーゼ」を指しています。
つまり、これら2種類のソースは、同じようなイメージがありながら、言葉の意味や使われ方には少し差があるということです。
この記事では、「バジルソースとジェノベーゼソースの違い」を始め、それぞれの「材料や味」「使い方」「本場イタリアでの位置づけ」などを分かりやすく解説します。
「2種類の緑色のソースは何が違うの?」という疑問をスッキリと解決しましょう。
バジルソースとは何か?
バジルソースとは、「バジルを主な材料として作られるソースの総称」のことです。
バジルの爽やかで清涼感のある香りを生かしたソースで、パスタを始め、ピザ、肉料理、魚料理、サラダなど幅広い料理に使われています。
鮮やかな緑色をしているものが多く、料理に香りと彩りを加えられるのも特徴です。
基本的には、生のバジルの葉にオリーブオイルなどの油を加えてペースト状にして作ります。(※ただし、「バジルソース」という言葉には厳密に決められたレシピがあるわけではありません。)
例えば、一般的なバジルソースには以下のような材料が使われることが多いです。
・バジル
・オリーブオイル
・ニンニク
・塩
・チーズ
・松の実やクルミなどのナッツ類
・レモン汁
バジルとオリーブオイルだけを中心にシンプルに仕上げるものもあれば、チーズやナッツ類を加えてコクを出すものもあります。(そのため、商品やレシピによって味わいや濃度はさまざまです。)
また、バジルソースは必ずしもイタリアの伝統的なレシピに沿って作られるものではありません。
チーズや松の実を使わないものや、ナッツの代わりに別の材料を加えたものなども「バジルソース」と呼ばれます。
このような点が、後ほど紹介する「ジェノベーゼソース」との大きな違いです。
バジルソースは特定の一種類のソースを指すのではなく、「バジルを生かした様々なソースをまとめて表現できる言葉」だと考えると分かりやすいでしょう。
なお、日本では市販のバジルソースには、チーズやナッツ類が使われていることも多く、実際にはジェノベーゼソースに近い商品も少なくありません。
ジェノベーゼソースとは何か?
ジェノベーゼソースとは、一般的に「バジルを中心に、オリーブオイル、松の実、ニンニク、チーズなどを加えて作る緑色のソース」を指します。
もともとは、イタリア北西部のリグーリア州、特にジェノヴァ周辺で親しまれてきた「ペスト・ジェノベーゼ(Pesto Genovese)」が由来です。
爽やかなバジルの香りに、チーズや松の実のコク、ニンニクの風味が合わさった濃厚な味わいが特徴です。
伝統的なペスト・ジェノベーゼでは、主に以下のような材料が使われています。
・バジル
・エクストラバージンオリーブオイル
・松の実
・ニンニク
・チーズ
・塩
チーズには、パルミジャーノ・レッジャーノやペコリーノなどが使われることがあります。
これらの材料をすり潰してペースト状にすることで、香り豊かでなめらかなソースに仕上がります。
ジェノベーゼソースというと、パスタに絡めて食べるイメージが強いかもしれません。
しかし、実際はパスタだけでなく、パン、ピザ、肉料理、魚料理、温野菜などにも合わせられる万能なソースです。
なお、日本では「ジェノベーゼ」という言葉が、「バジルを使った緑色のパスタやソースそのものを指す言葉」として広く使われています。
そのため、市販品では「バジルソース」と「ジェノベーゼソース」がほぼ同じ意味で使われているケースもあります。
ただし、本来のジェノベーゼソースは、単にバジルを使っただけのソースではなく、バジルにオリーブオイル、チーズ、松の実、ニンニクなどを組み合わせた「ペスト・ジェノベーゼ」を基本とするソースです。
この点を押さえておくことで、バジルソースとの違いが分かりやすくなるでしょう。
バジルソースとジェノベーゼソースの明確な違いとは?
バジルソースとジェノベーゼソースは、どちらも「バジルの爽やかな香りを楽しめるソース」ですが、様々な部分に違いがあります。
特に大きな違いは、バジルソースが「バジルを使ったソース全般」を指すのに対し、ジェノベーゼソースは一般的に「ペスト・ジェノベーゼを基本としたソース」を指す点です。
では、これら2種類のソースの「具体的な違い」は何なのかをチェックしていきましょう。
「言葉の意味」の違い
バジルソースは、「バジルを主役にしたソースを幅広くまとめた呼び方」です。
そのため、「バジルとオリーブオイルだけを使ったシンプルなソース」でも「チーズやナッツを加えた濃厚なソース」でも広い意味ではバジルソースと呼ぶことができます。
一方、ジェノベーゼソースは、イタリア・リグーリア州の「ペスト・ジェノベーゼ」を元にした「より具体的なソース」を指すのが一般的です。
つまり、言葉の関係としては、「バジルソースという大きなカテゴリーの中に、ジェノベーゼソースが含まれる」と考えると分かりやすいでしょう。
「材料」の違い
バジルソースは、必ず使わなければならない材料が細かく決められているわけではありません。
バジルとオイルを基本にしながら、ニンニク、レモン汁、チーズ、ナッツ類などを好みに応じて加えることができます。
これに対してジェノベーゼソースは、一般的にバジル、オリーブオイル、松の実、ニンニク、チーズ、塩などを組み合わせて作ります。
そのため、「チーズやナッツ類を使うかどうか」という点は、2種類のソースを見分ける一つの目安になるでしょう。
ただし、市販品や家庭料理ではレシピがアレンジされることも多いため、「松の実が入っていなければジェノベーゼではない」と単純に判断できるわけではありません。
「味わい」の違い
バジルソースの味わいは、「レシピによって大きく変わってくる」と言ってもいいでしょう。
例えば…バジルとオイルを中心にしたものは、バジル本来の爽やかな香りを感じやすく、比較的あっさりとした味わいになります。
その一方で、ジェノベーゼソースは、チーズや松の実などを加えるため、「バジルの爽やかさにコクやまろやかさ、香ばしさが加わる」のが特徴です。
一般的には、ジェノベーゼソースの方が濃厚で複雑な味わいになりやすいと言えるでしょう。
「作り方」の違い
バジルソースには決まった作り方がなく、材料をミキサーやフードプロセッサーにかけるなど、様々な方法で作ることが可能です。
ジェノベーゼソースも現代ではミキサーなどを使って作られることが多いですが、伝統的なペスト・ジェノベーゼでは、材料をすり潰しながら混ぜ合わせて作ります。
「ペスト」という言葉も、イタリア語で「すり潰す」という意味を持つ言葉に由来しています。
「使い方」の違い
どちらもパスタとの相性が良く、使い方には大きな共通点があります。
バジルソースは比較的自由度が高いため、サラダのドレッシング代わりにしたり、肉や魚にかけたりと…幅広い料理に使えます。
ジェノベーゼソースもパスタだけでなく、パン、ピザ、肉料理、魚料理、温野菜などに使うことが可能です。
そのため、用途だけで2種類のソースを明確に区別するのは難しいでしょう。
日本では「ほぼ同じ意味で使われることもある」
本来は意味に違いがあるバジルソースとジェノベーゼソースですが、日本ではこれらが厳密に使い分けられていないことも珍しくありません。
例えば、バジル、オリーブオイル、チーズ、ナッツなどを使った緑色のソースが「バジルソース」として販売されることもあれば、ほぼ同じような材料の商品が「ジェノベーゼソース」と呼ばれることもあります。
そのため、商品を選ぶ際には名称だけで判断するのではなく、「原材料表示を確認するのが確実」でしょう。
「バジルソースとジェノベーゼソースの具体的な特徴をまとめた比較表」は、以下の通りです。
| 比較項目 | バジルソース | ジェノベーゼソース |
|---|---|---|
| 意味 | バジルを使ったソース全般 | ペスト・ジェノベーゼを基本とするソース |
| 言葉の範囲 | 広い | 比較的限定的 |
| 主な材料 | バジル、油、塩など。レシピによって異なる | バジル、オリーブオイル、松の実、ニンニク、チーズ、塩など |
| チーズ | 入れない場合もある | 基本的に使われる |
| ナッツ類 | 入れない場合もある | 松の実などを使うのが一般的 |
| 味わい | シンプルなものから濃厚なものまで幅広い | バジルの香りにチーズやナッツのコクが加わる |
| 作り方 | レシピによって様々 | 材料をすり潰してペースト状にするのが基本 |
| 主な用途 | パスタ、肉・魚料理、サラダなど | パスタ、パン、肉・魚料理、温野菜など |
| 日本での扱われ方 | ジェノベーゼとほぼ同義の場合もある | バジルソースとほぼ同義で使われる場合もある |
このようにバジルソースとジェノベーゼソースには一定の違いがありますが、完全に別々のソースというわけではありません。
「バジルソースは幅広い総称」「ジェノベーゼソースはその中でもペスト・ジェノベーゼに近いもの」と理解しておくと、2種類のソースの関係を整理しやすいでしょう。
日本式の「ジェノベーゼ」は本場イタリアと違う?
結論からいうと、日本で「ジェノベーゼ」と呼ばれている料理やソースは、本場イタリアの「ペスト・ジェノベーゼ」と少し違う場合があります。
日本では「ジェノベーゼ」という言葉が、バジルを使った緑色のソースや、そのソースを絡めたパスタの名称として広く定着しています。
一方、本場イタリアでは、バジルを使った伝統的なソースは「ペスト・ジェノベーゼ」と呼ばれるのが基本です。
そのため、日本とイタリアでは、まず「言葉の使い方そのものに違いがある」と言えるでしょう。
日本では「ジェノベーゼ=バジルソース」のイメージが強い
日本のレストランで「ジェノベーゼパスタ」と書かれている場合、バジルを使った鮮やかな緑色のソースを絡めたパスタが提供される傾向にあります。
市販の商品でも、以下のような名称が使われており、「ジェノベーゼ=バジル風味の緑色ソース」という認識が一般的です。
・ジェノベーゼソース
・ジェノベーゼパスタソース
・バジルジェノベーゼ
しかし、「ジェノベーゼ」という言葉自体は、本来イタリア語で「ジェノヴァの」「ジェノヴァ風の」といった意味を持っています。
そのため、厳密には「ジェノベーゼ」という言葉だけでバジルソースを意味するわけではありません。
本場では「ペスト・ジェノベーゼ」と呼ぶ
イタリア・リグーリア州の伝統的なバジルソースは、「ペスト・ジェノベーゼ」と呼ばれます。
「ペスト・ジェノベーゼ」は、基本的に以下のような材料を使用して作られています。
・バジル
・エクストラバージンオリーブオイル
・松の実
・ニンニク
・パルミジャーノ・レッジャーノ
・ペコリーノ系のチーズ
・塩
日本で一般的にイメージされる「ジェノベーゼソース」の原型が、この「ペスト・ジェノベーゼ」です。
日本では「材料がアレンジされることも多い」
日本のジェノベーゼソースは、本場のレシピをそのまま再現しているとは限りません。
市販品や家庭向けレシピでは、価格、入手しやすさ、食べやすさなどを考慮して材料が変更されることも多いです。
たとえば、松の実の代わりに以下のような材料を使用することもあります。
・クルミ
・カシューナッツ
・アーモンド
また、チーズの種類を変更したり、ニンニクの量を控えたり、オリーブオイル以外の植物油を組み合わせたりする場合もあります。
そのため、日本のジェノベーゼは、本場のものよりもあっさりしていたり、逆に日本人向けに味を濃く調整していたり…と商品や店舗によってかなり個性が変わってくると言ってもいいでしょう。
日本と本場では「パスタの具材にも違いが出やすい」
日本では、ジェノベーゼパスタに様々な具材を加えることも一般的です。
例えば、以下のような具材を組み合わせたジェノベーゼパスタをよく見かけます。
・エビ
・ベーコン
・鶏肉
・トマト
・キノコ
・アボカド
その一方で、リグーリア地方の伝統的な食べ方では、ペスト・ジェノベーゼをパスタに合わせ、ジャガイモやインゲンを一緒に使う料理も知られています。
つまり、日本では「バジルソースを使ったパスタ」という枠の中で自由なアレンジが発展しているのに対し、本場には「地域に根付いた伝統的な組み合わせがある」という違いが存在するということです。
イタリアには「バジルを使わないジェノベーゼ」もある
もう一つ興味深いのが、イタリアでは「ジェノベーゼ」という名前が、バジルを使わない料理に使われることもある点です。
代表的なのが、ナポリの「パスタ・アッラ・ジェノベーゼ」ではないでしょうか。
こちらは、玉ねぎと肉を長時間煮込んで作るソースをパスタに合わせる料理で、日本で「ジェノベーゼ」と聞いて想像する緑色のバジルソースとは大きく異なっています。
そのため、本場イタリアでは、「ジェノベーゼ」という言葉だけを見て「必ずバジル味」と判断することはできません。
だからといって「日本版は間違い」というわけではない
こうした違いがあるからといって、日本の「ジェノベーゼ」という呼び方が間違いというわけではありません。
日本では長年にわたって、「ジェノベーゼ」がペスト・ジェノベーゼ系のバジルソースや、それを使った料理を指す言葉として定着しています。
料理名は海外から伝わる過程で省略されたり、現地の食文化に合わせて意味が変化したりすることも珍しくありません。
そのため、「日本ではジェノベーゼという言葉がバジルソースの名称として独自に定着した」と考えると分かりやすいでしょう。
まとめると、本場イタリアでは「ペスト・ジェノベーゼ」という具体的な伝統ソースを指すのに対し、日本では「ジェノベーゼ」がバジルを使った緑色のソースやパスタを幅広く指す言葉として使われているということです。
市販のバジルソースとジェノベーゼソースは何が違う?
市販されている「バジルソース」と「ジェノベーゼソース」は、商品名が違っていても、実際の中身はかなり似ていることが多いです。
一般的に「バジルソース」はバジルを使ったソースを幅広く指している一方で、「ジェノベーゼソース」はペスト・ジェノベーゼを意識したソースを指しています。
しかし、市販品ではメーカーごとに商品名の付け方が異なるため、名前だけで2種類のソースをはっきり区別するのは難しいでしょう。
市販のバジルソースは「商品の幅が広い」
「バジルソース」という名前の商品は、比較的自由な材料構成で作られていることがあります。
・バジル
・植物油やオリーブオイル
・塩
・ニンニク
・チーズ
・ナッツ類
・レモン果汁
・調味料
中には「バジルと油を中心にしたシンプルな商品」もあれば、「チーズやナッツを加えたジェノベーゼに近い商品」もあります。
つまり、市販のバジルソースは、「あっさりしたものから濃厚なものまで商品の幅が広い」のが特徴だと言ってもいいでしょう。
ジェノベーゼソースは「チーズやナッツ入りが多い」
一方、市販の「ジェノベーゼソース」は、本場のペスト・ジェノベーゼをイメージして作られている商品が多く、バジルに加えてチーズ、ナッツ、ニンニクなどが使われる傾向があります。
そのため、バジルソースと比べると、コク、旨味、香ばしさを感じやすい商品が多いでしょう。
ただし、市販品の場合は、必ずしも「本場のペスト・ジェノベーゼ」と同じように松の実が使われているとは限りません。
松の実の代わりとして、以下のようなものが使用されているケースもあります。
・カシューナッツ
・アーモンド
・クルミ
また、チーズの種類や油の種類も商品によって異なっているため、確認するようにしましょう。
名前が違っていても「原材料がほぼ同じケース」もある
市販品で特に注意したいのが、「バジルソース」と「ジェノベーゼソース」という名前だけでは中身を判断できないことです。
例えば、あるメーカーの「バジルソース」にバジル、オリーブオイル、チーズ、ニンニク、ナッツが入っていれば、材料構成としてはジェノベーゼソースにかなり近いといえます。
逆に「ジェノベーゼソース」という商品名でも、本場の伝統的な材料を全て使っているとは限りません。
そのため、市販品を比較する場合は、商品名よりも「原材料表示を見ることが重要」です。
バジルソースとジェノベーゼソースの違いを確かめたい場合は、次のようなポイントをチェックしてみましょう。
| チェックする項目 | 確認したいポイント |
|---|---|
| バジル | どの程度主要な材料として使われているか |
| 油 | オリーブオイルか、その他の植物油も使われているか |
| チーズ | チーズが入っているか、どの種類か |
| ナッツ類 | 松の実、カシューナッツ、アーモンドなどが使われているか |
| ニンニク | 使用されているか |
| その他 | レモン果汁や調味料などが加えられているか |
特に「チーズやナッツ類が入っているかどうか」を見ると、ペスト・ジェノベーゼに近いタイプかどうかを判断しやすくなります。
市販品では「明確な境界線がない」
市販のバジルソースとジェノベーゼソースには、全ての商品に共通する明確な境界線があるわけではありません。
メーカーによって商品名の付け方やレシピが異なるため、「バジルソースだからシンプル」「ジェノベーゼだから必ず松の実入り」とは限らない点には注意が必要です。
そのため、市販品については、「バジルソースとジェノベーゼソースは名称よりも原材料や味わいを見て選ぶ」という考え方が分かりやすいでしょう。
特に、「バジルの風味を重視する」のか「チーズやナッツのコクを重視するのか」によって、自分に合った商品を選びやすくなるはずです。
パスタ料理に使う場合はどちらがおすすめ?
バジルソースとジェノベーゼソースは、どちらもパスタとの相性が良いソースです。
ただし、どちらが向いているかは、好みの味わいや合わせる具材によって変わってくるでしょう。
結論からいうと、「さっぱりとバジルの香りを楽しみたいならバジルソース」「濃厚なコクや旨味を楽しみたいならジェノベーゼソースがおすすめ」です。
さっぱり食べたい場合:「バジルソース」
バジルソースは、レシピによってはチーズやナッツを控えめにしたり、使わなかったりするため、比較的軽い味わいに仕上げることができます。
バジルの爽やかな香りを生かしやすく、料理の味が重たくなりにくいのが魅力です。
【バジルソースと相性の良い具材】
・トマト
・エビ
・イカ
・白身魚
・ズッキーニ
・ナス
・キノコ
レモン汁を少量加えることで、さらに爽やかな味わいにすることもできるでしょう。
そのため、バジルそのものの香りを主役にしたパスタを食べたい場合は、シンプルなバジルソースが向いています。
濃厚な味わいの場合:「ジェノベーゼソース」
その一方で、ジェノベーゼソースは、バジルにチーズ、松の実、ニンニク、オリーブオイルなどを組み合わせるため、コクのある濃厚な味わいになります。
ソース自体にしっかりと旨味があるので、パスタと絡めるだけでも満足感のある一皿に仕上がるでしょう。
【ジェノベーゼソースと相性の良い具材】
・ジャガイモ
・インゲン
・鶏肉
・ベーコン
・エビ
・モッツァレラチーズ
・トマト
本場リグーリア地方では、ペスト・ジェノベーゼをパスタに絡め、ジャガイモやインゲンを一緒に合わせる食べ方も知られています。
シンプルなパスタの場合:「ジェノベーゼソース」
具材をあまり加えず、ソースとパスタだけで仕上げたい場合は、ジェノベーゼソースが特におすすめです。
チーズ、ナッツ、ニンニクなどが入っているため、ソースそのものに複雑な味わいがあります。
そのため、茹でたパスタにジェノベーゼソースを絡めるだけでも、香りとコクのある一皿へと進化します。
逆にバジルソースがシンプルなタイプの場合は、チーズ、塩、ニンニクなどを追加して味を調整すると、パスタに合わせやすくなるでしょう。
魚介や野菜を生かす場合:「軽めのバジルソース」
具材の味をしっかり楽しみたい場合は、濃厚なジェノベーゼよりも軽めのバジルソースが合うことが多いです。
例えば、エビ、白身魚、トマト、夏野菜などは、バジルの爽やかな香りとよく合います。
ソースの味を強くしすぎないことで、素材本来の風味を生かしやすくなるでしょう。
どちらにするか迷った場合:「好み別に選ぶ」
バジルソースとジェノベーゼソースのどちらをパスタに使うか迷った場合は、次のように選ぶと分かりやすいでしょう。
| 好み・目的 | おすすめ |
|---|---|
| バジルの爽やかな香りを楽しみたい | バジルソース |
| あっさりしたパスタにしたい | バジルソース |
| 野菜や魚介の味を生かしたい | バジルソース |
| チーズのコクを楽しみたい | ジェノベーゼソース |
| ナッツの香ばしさを楽しみたい | ジェノベーゼソース |
| 濃厚で満足感のあるパスタにしたい | ジェノベーゼソース |
| ソースだけで味を決めたい | ジェノベーゼソース |
このようにパスタに使う場合はどちらが優れているというわけではなく、「軽く爽やかに仕上げたいならバジルソース」「コク深く濃厚に仕上げたいならジェノベーゼソース」という選び方がおすすめです。
なお、市販品では「バジルソース」と「ジェノベーゼソース」の中身がかなり似ている場合もあります。
購入するときは商品名だけでなく、チーズ、ナッツ、ニンニクなどの原材料も確認しておくと、自分好みのパスタソースを選びやすくなるでしょう。
Q&A(よくある疑問)
ここでは、バジルソースとジェノベーゼソースに関しての「よくある疑問」をQ&A形式で紹介します。
Q1.バジルソースとジェノベーゼソースは同じものですか?
完全に同じものとは限りません。
バジルソースとは、「バジルを使ったソース全般を指す広い言葉」のことです。
その一方で、ジェノベーゼソースは、一般的にバジル、オリーブオイル、松の実、ニンニク、チーズなどを使った「ペスト・ジェノベーゼ」を基本とするソースを指しています。
ただし、日本では2種類のソースがほぼ同じ意味で使われていることも多いです。
Q2.ジェノベーゼソースはバジルソースの一種ですか?
一般的には「ジェノベーゼソースはバジルソースの一種」と考えると分かりやすいでしょう。
バジルソースという大きなカテゴリーの中に「ペスト・ジェノベーゼを基本としたジェノベーゼソースが含まれる」というイメージです。
ただし、「バジルソース」という名称自体に厳密な定義があるわけではないため、商品やレシピによって使われ方は異なります。
Q3.ジェノベーゼソースには必ず松の実が入っていますか?
市販品や家庭料理では、必ずしも松の実が入っているとは限りません。
伝統的なペスト・ジェノベーゼでは松の実を使うのが基本ですが、クルミ、カシューナッツ、アーモンドなどで代用されることもあります。
松の実を使っているか気になる場合は、市販品の原材料表示を確認するといいでしょう。
Q4.ジェノベーゼソースには必ずチーズが入っていますか?
伝統的なペスト・ジェノベーゼでは、チーズを使うのが基本です。
パルミジャーノ・レッジャーノやペコリーノ系のチーズなどが使われ、ソースに旨味やコク、塩気を加えます。(※ただし、乳製品を使わない商品やアレンジレシピでは、チーズを入れない場合もあります。)
Q5.バジルソースでもジェノベーゼパスタを作れますか?
作れます。
市販のバジルソースをパスタに絡めれば、手軽にバジル風味のパスタを作ることが可能です。
ただし、バジルとオイルを中心としたシンプルなソースの場合は、粉チーズ、ニンニク、ナッツ類などを加えると、よりジェノベーゼらしいコクのある味わいになるでしょう。
Q6.ジェノベーゼソースとジェノバソースは同じものですか?
日本では「ジェノバソース」という名称が、ジェノベーゼソースやペスト・ジェノベーゼに近い意味で使われることがあります。
どちらもジェノヴァに由来する名称で、バジルを使った緑色のソースを指すケースが一般的です。
ただし、商品によって材料や配合は異なるため、名称だけで全く同じものと判断するのではなく、原材料も確認しておくといいでしょう。
Q7.ジェノベーゼは必ず緑色ですか?
日本で一般的に「ジェノベーゼ」と呼ばれているバジル系のソースは、基本的に緑色です。
ただし、イタリアで「ジェノベーゼ」という言葉が付く料理がすべて緑色というわけではありません。
例えば、ナポリの「パスタ・アッラ・ジェノベーゼ」は、肉と玉ねぎを煮込んだソースを使う料理で、バジルを使った緑色のペストとは異なっています。
Q8.バジルソースが黒っぽくなっても食べられますか?
バジルは酸化すると、緑色から黒っぽい色や茶色に変化することがあります。
少し変色しただけで直ちに食べられなくなるとは限りませんが、異臭、カビ、強い酸味、ぬめりなどがある場合は使用を避けましょう。
手作りしたソースは冷蔵または冷凍し、できるだけ早めに使い切ることが大切です。
Q9.バジルソースやジェノベーゼソースは加熱した方がいいですか?
必ずしも加熱する必要はありません。
むしろ、バジルは強く加熱すると爽やかな香りが弱くなったり、色がくすんだりしやすいため、仕上げに加える程度にするのがおすすめです。
パスタに使う場合は、茹でたパスタや茹で汁の余熱を利用してソースを馴染ませると、バジルの香りを残しやすくなるでしょう。
まとめ
バジルソースとジェノベーゼソースは、どちらも「バジルの爽やかな香りを楽しめるソース」ですが、言葉の意味や材料の考え方には違いがあります。
バジルソースは、「バジルを使ったソース全般を指す比較的広い言葉」です。(「バジルとオリーブオイルだけのシンプルなもの」から「チーズ、ナッツ、ニンニクなどを加えた濃厚なもの」まで様々なタイプがあります。)
その一方で、ジェノベーゼソースは、一般的にイタリア・リグーリア州の「ペスト・ジェノベーゼ」を元にしたソースを指します。(伝統的なソースは、バジル、エクストラバージンオリーブオイル、松の実、ニンニク、チーズ、塩などを使って作られます。)
2種類のソースの具体的な特徴を簡単に整理すると、以下のような感じになります。
| 比較項目 | バジルソース | ジェノベーゼソース |
|---|---|---|
| 意味 | バジルを使ったソース全般 | ペスト・ジェノベーゼを基本とするソース |
| 材料 | レシピによって幅広い | バジル、オイル、松の実、ニンニク、チーズなどが基本 |
| 味わい | 軽いものから濃厚なものまでさまざま | コクや香ばしさのある濃厚な味になりやすい |
| 松の実 | 必須ではない | 伝統的には使用する |
| チーズ | 入れない場合もある | 伝統的には使用する |
| 日本での扱い | ジェノベーゼとほぼ同義の場合もある | バジルソースとほぼ同義の場合もある |
ポイントは、「バジルソース」という大きなカテゴリーの中に、ジェノベーゼソースが含まれると考えると分かりやすいということです。
ただし、日本では「バジルソース」と「ジェノベーゼソース」が厳密に区別されておらず、市販品でもほぼ同じ材料の商品に異なる名前が付けられている場合があります。
そのため、商品を選ぶときは名称だけでなく、原材料表示を確認するのがおすすめです。
「バジルの爽やかな香りをシンプルに楽しみたいならバジルソース」「チーズやナッツのコクまでしっかり味わいたいならジェノベーゼソース」という選び方をすると分かりやすいでしょう。
両者の違いを知っておけば、パスタや料理に使う時だけでなく、市販のソースを選ぶ時にも、自分の好みに合ったものを見つけやすくなるはずです。

